10年?無理無理無理!(redux)

「10年は泥のように働け」「無理です」――今年も学生と経営者が討論 – @IT

書いてはみたものの、読み返したらグダグダだったので書き直し。
でもね、やっぱり10年は無理でしょ。

?昔は10年修行して一人前なんてのはありがちな話で済んでたんですが、それって「その10年の後」を担保するニュアンスを含んでたからこそ、まぁそうだよねでみんな了承してたんじゃないかなぁと。
翻って現在を見た時、そこに「担保」はあるのかというと、バッチリですと胸を張って言えるところって本当に少ないじゃないですか、やっぱり。
そんな状態で「10年は修行だ」と言われても、そりゃあ「何いってんの」で終了するのも仕方ないんじゃないでしょうかね。

実際のところ、10年というのはまんざら外してる話ではないと思うんですよ、実際に10年以上やってきた人間としては。技術の勃興と陳腐化が著しい今の業界でも、その変遷を体験していることで理解できるという事柄は多々ありますから。
でもそれを続けていった先にある今のIT業界というのは労働環境は3Kだの7Kだのと糞味噌に言われてて、そのくせ給与水準はさっぱりよくなくて、しかも実際にほんとその通りで、と10年を投資するにはあまりにもリターンの少ないものに見えちゃってるわけですよね、若い子たちには。
しかも彼らのアンテナには「実はその10年にすら担保がないんだぜ」という情報が既にキャッチされているわけですよ。 修行といいながらまともに教育の機会も与えられず、なんでも「自助努力が足りない」みたいな話にされて、挙げ句の果てには雇用すら保障されない。リターンが少ないどころか、下手したら3年持たずに破綻しちゃうかもよ、と。

要するに、私らの仕事はものすごく冷静に判断した結果として「全然おいしくない」と思われてるわけですよ。
「10年は修行」というんなら、その10年についてちゃんと説明してみろよ、こっちから見たあんた達の姿は10年費やすに値するようには到底見えねぇぞ、と彼らは思ってるわけですよ。

どうしたらいいんでしょうね、これ。考えなきゃいけない私たちも、既に疲れ過ぎちゃってて何も思いつかないんだよなぁ。